後見制度支援信託

先日、名古屋まで成年後見の研修を受けに行ってきました。

「後見」というと付いて回るのが、「本人のために」財産を管理することの徹底です。
新聞やテレビのニュースで見たことがある方もいるかもしれませんが、後見人による横領事件が問題になっています。
犯罪ですので、刑事事件になりますし、人の財産を使い込むということは倫理的にも許されないことです。
同時に、人のものであれ財産(お金)というのは、手にすると何か魔力があるものかもしれないとつくづく怖く感じました。

横領事件の多さを受けて、今「後見制度支援信託」を利用する後見事件が多いように思います。
岐阜に来てからのたった4か月の印象なので、あくまでも私の感覚でしかありませんが。

後見制度支援信託とは、被後見人の財産の一部を銀行に渡して管理・運用(信託)してもらい、成年後見人は残した財産と月々の収入を管理していくという制度です。
バリアフリーのリフォームをする、施設と入居の契約をする等、本人のために一時的にまとまった金額が必要になれば、裁判所の許可のもと信託財産を払い戻してもらうこともできます。
この制度は、まず裁判所が利用を検討し、弁護士や司法書士等の専門職後見人に利用がふさわしいか検討するよう指示が出ます。
そのため、信託契約までは専門職後見人だけか専門職後見人と親族後見人とが共同で後見人に選任され、契約後は親族後見人だけに後見業務を引き継ぐというパターンになるのが主なようです。

後見制度支援信託を利用すると、後見人が扱う財産額が少なくなるため、通常の後見事件と比べて多額の横領ができにくくなります。
私は、本当に「使い込んでやろう」「横領してやろう」と思って後見人に就任する人は稀だと思っています。(中にはそういう人もいるのかもしれませんが…)
横領ができてしまう立場にいるが為に、ふとしたきっかけで被後見人の財産に手を付けてしまった、借りるつもりだった、というケースが多いのなら、使い込みができない状態というのはすごく重要だと思います。

とは言え、これが不正を防ぐ万能な制度というものでもありませんし、後見人が他人の財産を管理することに変わりありません。
親族後見人の方にとっては後見人業務は負担も多く、本当に大変だと思います。
後見制度は、今後また新しい制度ができたり変わったりしていくのではと思いますが、その中で少しでも親族後見人の負担が軽くなっていけばいいな、と願っています。

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